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Amazon DSPとスポンサーディスプレイの違いは?使い分けの判断基準

Amazon DSPとスポンサーディスプレイ広告の違いを、課金方式・ターゲティング・配信面・運用の手間で比較。どちらから始めるべきか、併用するときの役割分担まで、広告担当者向けに整理します。

スポンサーディスプレイは管理画面から少額で始められる広告で、Amazon DSPは配信先と狙う層を細かく設計できる広告です。まずスポンサーディスプレイで反応を確かめ、届けたい層が広がった段階でDSPを検討するのが基本の順番です。

「リターゲティングをしたいけれど、スポンサーディスプレイとDSPのどちらを使えばいいのか」。Amazon広告の担当者から、よく受ける質問です。どちらも画像や動画で商品を見せるディスプレイ型の広告なので、違いが見えにくいのは自然なことです。

ここでは、仕組みの違いを表で比べたうえで、どんな状況ならどちらを選ぶかを判断できるように整理します。

Amazon DSPとスポンサーディスプレイの違いは?5つの比較軸

大きな違いは、課金のされ方、狙える層の細かさ、配信される場所、運用の手間、始めるときの条件の5つです。 同じ「ディスプレイ広告」でも、設計の自由度がまったく違います。

比較軸 スポンサーディスプレイ Amazon DSP
課金方式 クリック課金か、表示1,000回あたりの課金を選ぶ 表示1,000回あたりの課金が基本
狙える層 商品の閲覧者・購入者、興味関心などあらかじめ用意された区分 閲覧・購入・検索の行動を組み合わせた細かい区分、自社で作った区分
配信される場所 Amazon内の商品ページなど、Amazon外の一部サイト・アプリ Amazon内、Amazonが運営する動画・ストリーミング面、外部のサイト・アプリ
運用の手間 少ない(管理画面で完結) 多い(配信設計と効果検証に専門知識が必要)
始める条件 ブランド登録済みの出品者などが管理画面から利用できる セルフサービス、Amazonの支援、代理店経由のいずれか。最低予算の目安がある形態もある

条件や機能は更新されることがあります。最新の仕様は、広告管理画面とAmazonの公式情報で確認してください。

スポンサーディスプレイが向いているのはどんなとき?

少ない予算で、商品ページを見た人へのリターゲティングから始めたいなら、スポンサーディスプレイが向いています。 スポンサープロダクト広告と同じ管理画面で設定でき、クリック課金も選べるため、費用が読みやすいのが特徴です。

閲覧したのに買わなかった人へ再度表示する設定や、関連商品のページに自社商品を出す設定は、数ステップで作れます。広告運用を社内の担当者1人で回している場合でも、無理なく続けられる範囲です。

弱みは、狙う層の組み立てに限りがあることです。「過去に購入したが、一定期間買っていない人」のように条件を重ねたいとき、選べる区分では足りなくなる場面が出てきます。

Amazon DSPが向いているのはどんなとき?

新しい顧客を広く獲得したい、あるいは購入から時間が空いた顧客を呼び戻したいなら、DSPを検討する段階です。 行動データの組み合わせで狙う層を作れるため、「誰に、どの順番で見せるか」を設計できます。

たとえば、カテゴリの商品を検索したが自社商品は見ていない人に認知を広げ、次に商品ページの閲覧者へ再度表示し、最後に購入者へ定期購入や関連商品を案内する、という段階的な配信が組めます。動画やストリーミングの配信面を使えば、検索する前の段階の人にも届きます。

その分、配信設計と効果の検証には工数がかかります。表示課金が基本なので、クリックや購入につながらない表示にも費用が発生します。どの層にいくらかけ、何をもって成果とするかを決めずに始めると、費用だけが先行しやすい広告です。

どちらから始めるべき?判断の目安

スポンサープロダクト広告が安定して回っていて、リターゲティングがまだならスポンサーディスプレイから。リターゲティングの対象が頭打ちになり、新規の層を増やしたいならDSPです。 次の表で、自社の状況に近い行を探してみてください。

今の状況 先に選ぶもの 理由
検索広告しか動かしていない スポンサーディスプレイ 少額で閲覧者への再表示を試せる
閲覧者への再表示はしているが、対象が小さく伸びない Amazon DSP 検索前の層や近いカテゴリの層まで広げられる
リピート購入される商品で、離脱した顧客を呼び戻したい Amazon DSP 購入からの期間など条件を重ねて狙える
社内に広告を見る人が1人しかいない スポンサーディスプレイ 管理画面で完結し、運用負担が小さい
セールや新商品の発売前に認知を広げたい Amazon DSP 動画やストリーミングの配信面を使える

予算の面では、DSPは配信量がある程度ないと効果を判断しにくい広告です。少額で始めて結論が出ないまま止めるより、検証に必要な期間と金額を先に決めるほうが、判断を誤りにくくなります。

併用するときの役割分担は?

併用するなら、スポンサーディスプレイは「商品ページ周辺での後押し」、DSPは「新しい層の獲得と離脱した顧客の呼び戻し」と役割を分けます。 同じ人に両方から同じ広告が出る状態を避けるためです。

役割を分けずに両方で閲覧者リターゲティングをかけると、同じ人に表示が重なり、費用の割に売上が増えないことがあります。どちらの広告がどの層を担当するかを決め、対象が重なる場合はどちらか一方に寄せてください。

成果の見方も揃えておきます。DSPは購入までの期間が長い層を狙うことが多いため、広告経由の売上だけで比べると不利に見えがちです。新規顧客の割合や、TACoS(全体の売上に対する広告費の比率)も合わせて見ると、役割に合った評価ができます。

代理店に任せている場合に確認したいこと

すでに代理店へ運用を任せているなら、「なぜその広告を選んでいるのか」と「層の重なりをどう管理しているか」の2点を聞いてみてください。 答えが具体的なら、設計に基づいた運用ができていると判断できます。

確認する質問 見るところ
スポンサーディスプレイとDSPを、どう使い分けていますか? 担当する層と目的が説明できるか
同じ人に両方の広告が出ていないか、どう確認していますか? 重複を管理する仕組みがあるか
DSPの成果は何で判断していますか? 広告経由の売上以外の指標も見ているか
狙っている層の定義を見せてもらえますか? 区分の中身が開示されるか

「DSPを始めましょう」という提案があったときも、スポンサーディスプレイでは届かない層がどこにあるのかを確認します。その説明がないまま予算だけが増える提案は、一度立ち止まって考えたほうが安全です。

まとめ

スポンサーディスプレイは、管理画面から少額で始められ、閲覧者へのリターゲティングに向いた広告です。Amazon DSPは、狙う層と配信面を細かく設計でき、新規の獲得や離脱した顧客の呼び戻しに向いた広告です。

検索広告の次の一手ならスポンサーディスプレイ、リターゲティングの対象が頭打ちになったらDSP、という順番が基本です。併用するときは、担当する層を分けて表示の重なりを避けます。

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執筆: 株式会社むかしむかし 編集部。Amazon広告運用・DSP・AMC(Amazon Marketing Cloud)分析の支援現場で使っている考え方をもとに書いています。